2018.08.15
こんにちは。
連日猛暑が続いていますね!
今年は平成最後の夏と言われていますが、皆様やり残したことはないでしょうか?
私は先日、なにわ淀川花火大会に行ってきました。
この花火大会、平成元年に始まって以来、今年で30回目、ちょうど私と同い年ということになります。
昨年の人出は43万人ということで、開始の2時間前には会場入りし、屋台を満喫しました。
花火の内容も大満足、フィナーレのスターマインは大量の花火で夜空が金色に染まり、まさに圧巻でした!(ご興味のある方はYouTubeで動画もアップされているのでご覧ください。)
そんな花火を見ながら、ふと思いました。
「あれだけたくさんの花火に、しかも完璧なタイミングで、どうやって火を点けているのだろう?」
調べてみると、答えはプログラミングされたコンピュータによる電気点火で行われているそうです。
また事前に、打ち上げ場所・打ち上げ時間(タイミング)・玉のサイズなどをパソコンで設定し、入念にシミュレーションしているみたいです。
鉢巻をまいた花火職人さんが長年の感覚によって1本1本手で火を点けているのを想像していた私には意外でした。
最近ではBGMに合わせて打ち上げるなどテクノロジーとともに年々進化している花火、来年はどのように驚かせてくれるのか、待ち遠しくてなりません!
さて、今回は前回ご説明した住宅取得等資金の贈与税の非課税制度(以下、住宅資金贈与)について、もう少しお話をさせていただきたいと思います。
Q.住宅資金贈与と所得税の住宅ローン控除は併用できるの?
A.併用できます。
ただし、住宅ローン控除の計算上、住宅資金贈与を受けた金額を控除しなければなりません。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを利用して、マイホームの取得等をし、一定の要件を満たしたときは、その住宅ローンの年末残高の合計額等を基として計算した金額を、所得税から控除するものです。
住宅ローン控除額 = 住宅ローン年末残高※× 1%
※住宅の購入価額(住宅資金贈与を受けた金額控除後)が住宅ローンの年末残高よりも少ないときは、その住宅の購入価額。
では、次の2つのケースで考えてみましょう。
ケース(1) 住宅ローン + 住宅資金贈与額 ≦ 購入額
①住宅の購入価額3,000万円
②住宅ローンの借入額2,000万円
③住宅資金贈与を受けた金額700万円
この場合には、住宅ローンの借入額(2,000万円)と、購入価額(3,000万円)から贈与額(700万円)を差し引いた金額(2,300万円)を比較し、いずれか低い金額(2,000万円)が住宅ローン控除の対象となります。
よって、住宅ローンの全額が控除の対象となるため、贈与による影響はありません。
ケース(2) 住宅ローン + 住宅資金贈与額 > 購入額
①住宅の購入価額3,000万円
②住宅ローンの借入額2,500万円
③住宅資金贈与を受けた金額700万円
ケース(1)と同様に、住宅ローンの借入額(2,500万円)と、購入価額(3,000万円)から贈与額(700万円)を差し引いた金額(2,300万円)を比較し、低い金額(2,300万円)が住宅ローン控除の対象となります。
よって、2,500万円と2,300万円の差額200万円については、住宅ローンを組んでも住宅ローン控除の対象にはなりません。
住宅資金贈与を受けて住宅を購入する際、住宅ローンも一緒に組まれる方は、ご注意ください。
Q.住宅資金贈与でもらったお金は生前贈与加算の対象になるの?
A.対象になりません。
生前贈与加算とは、相続などにより財産を取得した人が、被相続人からその死亡前3年以内に贈与を受けた財産があるときには、その贈与を受けた財産を相続税の課税価格に加算する(相続税の課税対象とする)というものです。
この制度は、亡くなる直前の生前贈与による相続税の租税回避防止を目的として導入されました。
生前贈与加算は、3年以内の贈与であれば贈与税がかかっていたかどうかに関係なく加算されるため、基礎控除額110万円以下の贈与財産であっても相続税の課税価格に加算することになります。
ただし、次の財産については、被相続人から生前に贈与された財産であっても、加算する必要がないとされています。
(1) 贈与税の配偶者控除の特例を受けている又は受けようとする財産のうち、その配偶者控除額に相当する金額
(2) 直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金のうち、非課税の適用を受けた金額
(3) 直系尊属から一括贈与を受けた教育資金のうち、非課税の適用を受けた金額
(4) 直系尊属から一括贈与を受けた結婚・子育て資金のうち、非課税の適用を受けた金額※
※結婚・子育て資金管理契約期間中に贈与者が死亡した場合には、贈与者の死亡の日における非課税拠出額から結婚・子育て資金支出額を控除した残額については、相続税の課税価格に加算します。
ちなみに、以前ご紹介した(3)の教育資金贈与も生前贈与加算の対象になっていません。
生前贈与加算されないことは相続税対策になるため嬉しいですね。
2回にわたり住宅資金贈与のご紹介をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
気をつけるべきことは多いですが、非常に有利な人気の制度です。
生前贈与や住宅購入をご検討の方は、上手く活用しましょう!