スタッフコラム

贈与税(暦年)

 

今年の春で一人暮らしを始めて5年目に突入しました。

 

一人暮らしをしている人の中には親から仕送りをもらったり、逆に親に仕送りをしたりしている人もいるのではないのでしょうか?

私も学生の頃は途中まで親に生活費を送ってもらっていました。

 

ところで、人からお金を貰うと贈与税がかかると聞いたことはありませんか?

贈与税について名前は聞いたことがあるけど、どんなものか詳しく知らない人が多いのではないでしょうか?

 

仕送りは贈与税がかかるのかどうかなど、今回は贈与税について簡単にお話したいと思います。

 

 

贈与税ってなに?

〇人に財産を贈与したときに、財産を貰った人が納めなければならない税金

 

〇贈与税は相続税の補完税としての性格を持っている

生きているうちに財産を子供たちに渡すことで相続税を逃れられると困るため、生きているうちに財産を贈与すると贈与税がかかるようになっている

 

〇税率は相続税より高い

相続税より税率が低いと、生きているうちに財産を全て贈与してしまうため贈与税率は高くなっている

 

贈与税がかからないものは?

〇法人からの贈与により取得した財産

贈与税は個人から財産を贈与により取得した場合にかかるため、この場合は贈与税ではなく所得税がかかります

 

〇夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの

 

つまり、最初に話していた生活費や教育費のための仕送りは贈与税がかかりません!

しかし、仕送りであっても生活費や教育費のためのものでない場合や、通常必要と認められないときは贈与税の課税の対象となります。

仕送りをするときは必要な都度、必要な額の範囲内で送るようにしましょう!

 

〇個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの

 

〇相続や遺贈により財産を取得した人が、相続があった年に被相続人から贈与により取得した財産

 

上記のもの以外にもいくつかあるので気になる方はご相談ください。

 

贈与税の計算(暦年課税)

贈与税には暦年課税と相続時精算課税の2つがあるのですが、今回は暦年課税のみの説明とさせていただきます。

相続時精算課税制度についてはまた次回説明します!

 

暦年課税とは

〇1月1日から12月31日までの間の1年間にあった贈与にかかる

 

〇相続開始前3年以内の贈与は相続税の課税価格に加算され、贈与税を支払っている場合は相続税額から贈与税額が控除される

 

〇基礎控除額の110万円以内ならば贈与税がかからず申告も不要!

※基礎控除額は贈与をした人ごとでなく贈与を受けた人ごと

 

計算方法

  1. その年の1月1日から12月31日までの間に貰った財産の価格を合計
  2. (①-基礎控除額110万円)×税率-控除額

 

基礎控除後の課税価格

一般贈与財産

特例贈与財産

税率

控除額

税率

控除額

200万円以下

10%

10%

200万円超300万円以下

15%

10万円

15%

10万円

300万円超400万円以下

20%

25万円

400万円超600万円以下

30%

65万円

20%

30万円

600万円超1,000万円以下

40%

125万円

30%

90万円

1,000万円超1,500万円以下

45%

175万円

40%

190万円

1,500万円超3,000万円以下

50%

250万円

45%

265万円

3,000万円超4,500万円以下

55%

400万円

50%

415万円

4,500万円超

55%

640万円

 

ところで上の表で一般贈与財産と特例贈与財産に分かれているのに気づきましたか?

 

暦年課税で使う税率は、一定の要件を満たす特例贈与財産とそれ以外の一般贈与財産の2つに分けられています。

 

特例贈与財産とは父母又は祖父母から、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の子又は孫へ贈与した財産のことです。

直系尊属から直系卑属への贈与に限定されるため、夫の父母から妻への贈与の場合は適用されません。

 

また、条件が限定されているため特例贈与財産の税率は一般贈与財産のものより低くなっています。

 

申告について

贈与税の申告と納税は財産を貰った人が、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに行います。

 

申告期限までに申告しなかった場合や、実際に貰った額より少なく申告した場合は、本来の税金のほかに加算税もかかります。

 

また、納税が遅れた場合は延滞税もかかります。

 

贈与税を申告しなかった場合のペナルティは軽くはありません。

 

 

でも、贈与税の申告はちょっと面倒くさそうと思っていませんか?

 

そんなあなたに、税理士法人カオスでは贈与税の申告のお手伝いをしています!!

 

贈与税・相続税の税金対策の相談なども行っているので、気になった方はぜひ気軽にお問い合わせください!!