スタッフコラム

相続手続きってどうすればいい?(遺産分割編)

 

先週のお盆休み皆さんどうでしたか?

 

久しぶりに実家に帰り気が緩んだ人、遠くに住んでいる子供や孫が会いに来て喜びで胸がいっぱいになった人、もしくは実家に帰らず自分の好きなように過ごした人、いろいろな人がいるのではないのでしょうか。

 

実家に帰った方はもちろん、実家に帰らなかった方は自分の両親や兄弟とのコミュニケーションはちゃんと取れていますか?

 

10年後20年後訪れるであろう相続の時、相続人同士で争わないために常日頃から家族とはきちんとコミュニケーションをとっておきたいですね。

 

 

さて、今回は「相続手続きってどうすればいい?(遺産分割編)」をお送りします。

 

 

まず、最初に遺産分割協議を行う場合はどんな場合かご存知でしょうか?

 

遺言書がある場合は基本的に遺言書の内容通りに遺産分割します。

遺言書通りに分割することを指定分割といいます。

しかし、相続人全員の同意があれば遺言書と異なる内容で遺産分割することができます

 

遺言書がないと相続人全員で話し合いを行い遺産分割の内容を決めます

※話し合いが決裂した場合は家庭裁判所の遺産分割調停で分割内容を決め、遺産分割調停が不成立で終わると遺産分割審判により分割の内容が決定されます。

 

 

次に分割協議の流れについてです。

 

①相続人を確定、相続人関係図の作成

戸籍をもとに相続人を確定し、相続人関係図を作ります。

※戸籍の集め方などは前回のコラム「相続手続きってどうすればいい?(資料収集編)」をご覧ください。

 

②財産の把握、目録の作成

財産目録の様式は特に決まりがないですが、自分たちが見たときに分かりやすいようにまとめましょう。

 

③分割協議

相続人全員で話し合いをして分割の内容について決めます。

自分たちで話がまとまらない場合は弁護士に相談しましょう。

 

④遺産分割協議書の作成

遺産分割の内容が確定すればそれを遺産分割協議書にまとめます。

遺産分割協議書のサンプルや雛形などはインターネット上にいろいろ公開されているためそれを参考にして作成し、不安な場合は専門家に相談や作成の依頼をしましょう。

遺産分割協議書には各相続人が手書きで署名し、印鑑登録されている実印を押します。

 

 

債務が財産より多いときはどうしたらいい?

プラスの財産よりマイナスの財産のほうが多くて財産の承継をしたくない・・・。

そんなときは相続放棄の手続きを行ってください。どうしても相続財産の中に欲しいものがあるときなどには限定承認の手続きを行いましょう。

 

○相続放棄

相続財産も債務も全て承継しない場合に行います。相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行ってください。

 

○限定承認

欲しい財産があって相続放棄したくないときなど、その財産の額を限度に債務も引き継ぐことにより財産を手に入れることができます。

しかし、相続人が複数いる場合は全員が限定承認を選択しなければなりません

相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行ってください。

 

 

次回は「相続手続きってどうすればいい?(申告編)」です。

 

 

次回のコラムまで待てない方、その他相続関係のご相談は税理士法人カオスへ!!

 

 

竹下 実里