2017.09.22
平成29年9月1日から1か月間、近鉄グループホールディングス株式会社が大阪のあべのハルカスで仮想地域通貨「近鉄ハルカスコイン」の社会実験を行っていることで話題になっています。
5,000円で10,000ポイント(1ポイント=1円)に交換し、そのポイントを使用して買い物ができるという何とも魅力的な実験です。
私も参加したかったのですが、申し込み期限が6月頃で時すでに遅し…残念ながら参加できませんでした。
この実験で大きな効果があると認められると、今後日本における仮想通貨に関して大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
さて、この仮想通貨というものはいつ頃から注目されるようになったのでしょうか?
2013年のキプロス共和国の金融危機がきっかけでした。
キプロス共和国は、金融危機による経済回復のため銀行預金を封鎖し、国民の預金に対し税金をかけるという恐ろしい政策が検討されました。
それを知ったキプロス共和国の国民は、銀行に殺到し預金を引上げ、ネット上の通貨ビットコインに交換しました。
キプロス共和国は、通貨にユーロを導入しており、この動きによりユーロの信用が下がってしまいました。そのため、ユーロ圏の他の国でもビットコインを購入する動きが活発になり、広く知れ渡るようになりました。
そもそもネット上の通貨、つまりはデータでしかないのに実際の通貨よりも信用できるというのには疑問を感じます。
では、このビットコインはいつから通貨として認知され始めたのでしょうか?
最初はただのデータに過ぎなかったこのビットコイン。そのビットコインの人生を大きく変える出来事が起こりました。
2010年アメリカ。とあるピザ屋にてピザ2枚を10,000ビットコインと引き換えに販売されたのです!ビットコインが通貨として認められたわけです!!
ビットコインが通貨として認められたこの出来事は瞬く間に広がり、ビットコインを通過として導入する店舗が増えていき、ビットコインは「お金としての価値がある!」と認識されていったのです。
みんなが価値があると認めるから価値を持つということですね!
ビットコインの当時のレートは円相場で1円以下でしたが、今では約400,000円になります。(中国金融当局のICOの規制によりついこの間大きく変動しました)
2010年時ビットコインで購入したピザ2枚も、今の価格では約40億円になります!
当時ピザを購入した人はさぞ悔しい思いをしていることでしょう…
さて、このビットコインの運用によって発生した利益は税金がかかるのでしょうか?
結論、利益がでたら税金が課されます。
そして所得税法上は雑所得に区分されると、平成29年9月8日に国税庁で見解がでました。よって累進税率が適用され、所得の高い人は所得税と住民税合わせて最大55%の税金が課されます。
また、消費税法に関しては、7月にはビットコインは支払手段に該当し売買取引は消費税がかからないとされました。
その他、今年の5月には仮想通貨法が施行されビットコインは「モノ」ではなく「貨幣」として扱うことや、ビットコインの交換所は政府が認めたものに限定する登録制が導入されました。
ビットコインに関する法律が徐々に施行され、利用者が安心して利用できるようになりつつあります。私たちが日常生活に利用できるようになるのも、近いうちにくるかもしれませんね。